不用品回収の方法は公的サービスのほかにも、民間業者を利用する方法もあります。
希望する日時で回収をお願いできますし、即日引き取りに対応しているところもあるのが魅力です。

不用品回収サービスを利用するにあたってやはり気になるのは、費用ではありませんか?
そこでここでは不用品の回収相場について見ていきます。

ケース別・不用品の回収相場について解説

不用品の処分方法として、主に以下のアプローチが考えられます。

1.自治体の公的サービス
2.民間業者
3.引越し業者

それぞれの不用品の回収相場について、まずは見ていきましょう。

1.自治体の公的サービス

粗大ゴミの処分をする場合、多くの自治体が有料となっています。
費用相場は自治体によって違ってくるので、さいたま市を一例に紹介します。

さいたま市では最大の1辺もしくは直径が90cm以上2m未満のものが粗大ゴミです。
粗大ゴミは1品当たり処理手数料として550円かかります。

またさいたま市では特定適正処理困難物として指定されているものもあります。
スプリング入りのソファやマットレス、バッテリーなどが対象です。
特定適正処理困難物は1品当たり1,100〜2,200円です。

2.民間業者

民間の不用品回収サービスを利用した場合の回収相場は、1品当たり4,000〜9,000円と思ってください。
ただしこちらも業者それぞれが独自の査定基準を設けています。

同じ内容の不用品回収でも、業者によって費用はピンキリです。
正式に依頼する前に見積もりを取って、その価格を確認してください。

3.引越し業者

引越し業者の中には、不用品の処分がオプションで対応可の業者も見られます。
引越し業者における回収相場は、品目によって変わってきます。
安いものであれば2,500円程度で引き取ってくれることもあるでしょう。
一方で品目によっては、回収相場が6,500円以上というケースもあります。

また引越し業者の場合、引越し依頼が不用品処分サービス活用の前提です。
不用品処分だけを依頼することはできないので、注意してください。

定額プランも・ケース別不用品の回収相場について解説

先ほど紹介した回収相場は、品目あたりのものです。
民間業者では品目別のほかにも、定額プランも用意しています。
定額プランを利用した場合の回収相場について、ここでは見ていきますので参考にしてください。

一人暮らしの場合

単身世帯が不用品をまとめて処分したいと思っているのであれば、1〜5万円が相場と考えてください。
不用品が多くなると、回収相場も高くなります。
ただしいくら不用品が多くても、回収相場は5万円を超えることはまずないでしょう。

夫婦世帯の場合

夫婦で2人暮らしをしている世帯で、部屋の不用品を一括で片付けたいと思っているのであれば回収相場は5〜10万円程度です。
おおよそ2DKから2LDKの間取りの物件を前提とした回収相場と考えてください。

ソファやベッドのようないわゆる粗大ゴミが多いと、回収相場もかさみます。
しかしいくら不用品が多くても、回収相場が10万円を大きく超えることはないでしょう。

ゴミ屋敷化している場合

不用品回収業者の多くは、いわゆるゴミ屋敷化している部屋の片付けにも対応しています。
たとえば部屋がゴミで埋め尽くされていて、足の踏み場もない状態だと上の事例よりも回収相場は高くなります。
ゴミ屋敷の片付けの回収相場は、1部屋当たり10〜50万円です。

この回収相場は、ワンルームがゴミ屋敷状態になっている場合を想定しています。
これよりも部屋数が多い、一戸建てなどの場合回収相場はさらに膨らむと思ってください。

民間の回収相場が高いと感じる理由

主な不用品回収サービスの相場について見てきました。
こうしてみると、民間業者はほかと比較して高いなという印象を受けたかもしれません。
なぜ高いのか、いくつか理由があります。

1.自治体が低価格すぎる
2.追加費用が含まれている
3.悪徳業者も潜んでいる

それぞれ、なぜ回収相場が高くなってしまうことに関連しているかについて見ていきましょう。

1.自治体が低価格すぎる

ほかのアプローチ、とくに自治体と比較すると民間業者の回収相場は非常に高く感じられるかもしれません。
しかし公的サービスの場合、税金なども投入されています。
よって利用者の負担分はかなり軽減できるわけです。

自治体の場合、家庭の一般ゴミの収集をお願いする場合、無料というところも少なくないでしょう。
さいたま市の事例をここでは紹介しましたが、粗大ゴミは有料です。
それでも民間の回収相場と比べれば、かなりの低額です。

ただし自治体の場合、必要最小限のサービスしかやってくれません。
屋外への搬出や分別などすべて利用者の担当です。

不用品回収サービスであれば、これらの作業もすべて作業員が担当してくれます。
手間をかけられない、高齢者などで運び出しが大変な時には民間業者を頼るのも一考です。

2.追加費用が含まれている

民間の回収相場が高く感じられる理由の一つに、追加費用が含まれているからも挙げられます。
たとえば積み放題プランの場合、基本料金に家具や家電のリサイクル費用が上乗せされている場合もあります。
すると見積もりを取った時に、業者のWebサイトと比較して割高に感じるかもしれません。

見積書を見て価格に納得できない場合には、内訳をチェックしてください。
内訳の項目の中でよくわからないものがあれば、担当者に質問して確認しましょう。

3.悪徳業者も潜んでいる

現在営業しているほとんどの不用品回収業者は、ルールにのっとったまっとうな営業をしています。
しかしごく一部ではあるものの、悪徳業者が潜んでいるのもまた事実です。
この悪徳業者が回収相場とはかけ離れた、不当な高額料金を請求してくることも高く感じる理由の一つです。

悪徳業者は一見するとおいしいと思えるような条件を提示してくるのが代表的な手口と言われています。
「無料で回収します」のような広告を掲げている業者には、注意してください。

また見積もりを取った時に、回収相場よりも異常に安い価格を提示してくるところも要注意です。
安い価格はいわゆる撒き餌で、実際には「追加の費用が必要になった」などと言い訳を付けて高額費用を請求してくるわけです。
悪徳業者の場合、怪しい言動がどこかで見られます。
何か不審なものが感じられたのであれば、その業者との取引は直ちに中止してください。

不用品の回収相場から安い値段で依頼するテクニック

不用品の回収相場について見てきましたが、すべての事例で同じ価格になるわけではありません。
テクニック次第で、回収相場よりも低価格で作業を依頼できます。
ではどのような工夫をすべきか、以下の方法を試してみてください。

1.繁忙期は避けること
2.買取サービスのある業者を利用する
3.複数業者を比較して決める

なぜ上の項目が回収相場よりも安い値段でお願いできるか、以下で解説します。

1.繁忙期は避けること

不用品回収サービスの繁忙期は、3月から4月にかけてです。
繁忙期は黙っていても案件が殺到するので、業者も強気の価格設定にしがちです。
このため、どうしても回収相場全体が高く押し上げられてしまいます。

なぜ3〜4月が繁忙期なのか、引越しシーズンだからです。
進学や就職する人が多く、引越しする人が増えます。
引越し経験のある人はおわかりでしょうが、引越し準備する際には不用品がまとまって出るものです。
ですから不用品回収業者に依頼する人も増加します。

逆に言えば、引越しシーズンを避ければ業者の回収相場も落ち着きます。
場合によってはキャンペーンで、さらに値引きしてもらえるかもしれません。

2.買取サービスのある業者を利用する

不用品回収サービスの中には、まだ価値のあるものを買い取ってくれるところもあります。
もし使えそうなものが不用品の中にあれば、買取サービスを積極的に活用しましょう。

買い取ってもらえるアイテムがあれば、回収相場から買取代金が相殺されます。
すると実質的な費用の値引きになるわけです。

不用品回収業者の中で、買取サービスを実施しているところは決して少なくありません。
ただし買取サービスを利用する場合、業者が古物商の許可を受けているか忘れずにチェックしてください。

3.複数業者を比較して決める

いきなり一つの業者に絞り込まずに、3社以上の候補で比較して最終的な依頼先を決めましょう。
各々の実績や価格、口コミ評価などを比較すれば、おおよその回収相場が見えてくるからです。

相場を把握できれば、悪徳業者に引っかかるリスクも低くできます。
相場よりも異常に高かったり低かったりするからです。
回収相場の中でもより安値を提示した業者に依頼したら、お得感も増すでしょう。

回収相場だけではない業者選びのポイントについて解説

回収相場を意識して業者を探すのも一つの方法です。
しかし不用品回収業者を選ぶにあたって、価格だけにこだわりすぎてしまうと失敗する危険性があります。
そこで不用品回収サービスを探す際には、以下の項目も意識して比較してください。

1.一般廃棄物処理業許可の有無
2.会社情報が公開されている
3.料金が明確
4.口コミの評判

なぜ以上の項目が業者選びで重視すべきか、以下で紹介します。

1.一般廃棄物処理業許可の有無

一般廃棄物許可証の有無は、優良業者を選ぶうえで欠かせないポイントです。
ここをチェックすれば、悪徳業者に引っかかるリスクはかなり低減できます。
一般家庭から不用品回収するために欠かせない許可だからです。

ここで重要なのは、お住まいの自治体の許可を受けているかどうかです。
中にはほかの自治体では許可を受けているけれども、お住まいの地域の自治体から許可を受けていないケースもあります。

今回紹介したさいたま市のホームページでは、一般廃棄物許可を与えている業者の一覧を掲載しています。
このように自治体で紹介しているかもしれないので、サイトをチェックしてみると良いでしょう。

2.会社情報が公開されている

会社概要など、業者のホームページで公開されているかもチェックポイントの一つです。
悪徳業者は責任の所在をあいまいにするため、業者に関する情報を極力公開していないからです。

会社概要のページがあるか、会社名と本社所在地、電話番号、代表者などが掲載されているか確認してください。
ただし情報が掲載されていても、でたらめの可能性があるので注意しましょう。
また電話番号が固定電話ではなく、携帯電話の番号しか掲載されていない場合も要注意です。

3.料金が明確

優良な不用品回収業者の傾向として、明朗会計である点も見逃せません。
ホームページにて、料金の目安について明快に掲載されています。
悪質な業者の場合、料金に関する言及がまったくなかったり、あってもわかりにくかったりするものです。

また気になる業者があれば、電話もしくはメールで問い合わせてみるのもおすすめです。
不用品の量や内容をヒアリングすることで、おおよその見積もり価格を提示してくれるかどうかチェックしてください。
見積もりを見ずに概算でも提示できる業者は、優良の可能性大です。

4.口コミの評判

口コミの評判を確認して、おおむね高評価の業者であれば優良であると考えてください。
口コミを確認する方法として、おすすめなのがGoogleマップです。

Googleマップを利用すれば、お近くの優良業者を見つけられるからです。
Googleマップの場合、星で評価しているので評判が良いかどうか一目で判別できます。

100件以上の口コミが投稿されていて、平均の星が4.5以上あれば優良業者と言って良いでしょう。

不用品の回収相場に関するまとめ

不用品の回収相場ですが、品目ごとと定額プランの2種類あります。
少数であれば品目ごと、まとまった不用品を一度に処分したければ定額プランがおすすめです。

民間業者の回収相場は、自治体などと比較して高めです。
しかし工夫次第で、費用を安く抑えることもできます。
ここで紹介した情報を参考にして、お得に不用品回収サービスを活用してください。