自宅に不用品があって処分に困っていませんか?
短期間で一度に不用品を処分したければ、民間の不用品回収サービスを利用するのも一考です。

不用品回収業者は文字通り、不用品の回収サービスを行っている事業者です。
大量のゴミもまとめて処理してくれるので、遺品整理や引越しの際に利用する人も少なくありません。

不用品回収サービスでは、基本どのようなものでも引き取ってくれます。
しかし回収できないものもいくつかあるので注意してください。
その他にもサービス利用時に注意すべきポイントもありますので、あわせて見ていきます。

不用品回収業者でも引き取りできないものについて紹介

冒頭で紹介したように、不用品回収業者でも引き取りできないものがあります。
業者によって回収できないものは若干異なるかもしれません。
詳しいことは各業者に問い合わせる必要があるものの、一般的に以下のものは回収できません。

1.汚物
2.生ゴミ
3.危険物
4.生き物
5.医療廃棄物
6.巨大な品目
7.法的な問題のあるもの

なぜ上で紹介したものが回収できないものとなるのか、以下で見ていきます。
回収できないものをどのように処分すれば良いかについても紹介するので、参考にしてください。

1.汚物

通常不用品回収業者では、汚物は引き取りできないものとしています。
普通に生活していれば、トイレを使っているでしょうから部屋の中で汚物が発生することはないでしょう。

しかしたとえば身内で孤独死した人がいて、部屋の片付けを求められた場合に汚物の問題が発生するかもしれません。
不用品回収業者にお願いしたところ、汚物があるのですべて部屋の中のものを搬出できない可能性があります。

もし身内が孤独死して遺品整理することになった場合、まずは部屋の中の様子を確認しておきましょう。
汚物の有無や不用品の量を確認しておけば、どの業者に依頼すべきかも見えてくるからです。

汚物や体液などが部屋に染み出している場合には、特殊清掃に対応している業者に依頼しましょう。
特殊清掃業者であれば、不用品回収だけでなく部屋の清掃まで一括で行ってくれるためです。

2.生ゴミ

不用品回収業者が引き取りできないものとして、生ゴミも挙げられます。
生ゴミは長期間放置していると腐敗する可能性があるからです。

生ゴミと同様の理由で飲み物も回収できないものに該当する可能性があります。
生ゴミは自治体のゴミ収集サービスで回収してもらえるので、決められた日に出しましょう。
もし生ゴミの日まで待てなければ、ゴミ屋敷の片付け業者や便利屋に依頼するのも一考です。

ゴミ屋敷の片付け業者や便利屋の中には、生ゴミの処理に関するチャンネルを持っているところも少なくありません。
ゴミ屋敷に対応している業者に、生ゴミの片付けをしてもらえるか問い合わせてみると良いでしょう。

3.危険物

火薬やガソリンのような爆発する恐れのあるもの、薬品などの有害物質に該当するものは回収できないものに該当します。
処理中になんらかの拍子で引火して、作業員を危険にさらす可能性があるからです。
薬品も取り扱いに関する許可や免許が必要なものもあるため、回収できないものに含まれるわけです。

スプレー缶の場合、中身を完全に空にするのが条件で回収してもらえる業者もあります。
スプレー缶の中身を抜いているのであれば、引き取ってもらえるか不用品回収業者に一度問い合わせてみると良いでしょう。

危険物に関連して回収できないものとして、消火器も挙げられます。
ただし不用品回収業者の中にはリサイクル業者に引き渡す形で、回収してもらえるところもあるのでこちらも問い合わせてみると良いでしょう。

4.生き物

ペットや観賞用の魚などの生き物は、どの業者でも回収できないものになっていると思ってください。
生物を取り扱うためには、許可が必要だからです。
不用品回収業者はそのような許可を得ておらず、引き取ってもその後の処理ができません。

同じくペットの死がいなども引き取りできないものになっているので、注意しましょう。
ペットの死がいは、法律上は燃やすゴミとして処分できるでしょう。
ただし「ゴミ」として大切なペットを処分することに、心情的に納得できない人もいるかもしれません。

その場合おすすめなのが、動物に特化した火葬場などにお願いして処理してもらう方法です。
人が亡くなった場合とほとんど同じ方法で、葬ってくれるでしょう。

路上に捨てられているペットがいて、飼い主もわからない場合には環境事業センターや保健衛生所などに問い合わせましょう。
無料で引き取ってくれるはずなので、専門家に任せるのが賢明です。

5.医療廃棄物

注射器や点滴バッグなど、医療廃棄物も不用品回収業者では引き取りできないものに指定されているでしょう。
うかつに手を出すことで、ウイルスなどに感染してしまうリスクがあるからです。
在宅療養している人が使用している医療機器の中には、専門性が高く回収できないものに含まれている可能性もあります。

使用済みの医療系不用品は、医療機関に返却するのが基本です。
医療廃棄物の中には、一部自治体のゴミ収集サービスで処分できるものもあります。
注射筒やプラスチックバッグ、空き容器などです。

注射筒は燃えるゴミ、プラスチックバッグや空き容器は燃えないゴミなどで処分できます。
ただし注射筒については、密閉した状態で出さなければならないので注意してください。

6.巨大な品目

不用品回収業者では基本的に、自治体では粗大ゴミとして処分しなければならない大型の不用品でも回収可能です。
しかしあまりに大きすぎるアイテムについては、回収できないものに該当する危険性があるので注意してください。

具体的にはピアノや大理石で作られた品目、大型のキャビネットなどです。
これらは特殊な搬出スキルが要求されるので、通常の不用品回収業者では回収できない可能性があるからです。

このような大型アイテムで通常の不用品回収業者では引き取りできないものだった場合、専門で引き取ってくれるところを探しましょう。
たとえばピアノは専門の買取業者があるので、こちらで引き取りできないか問い合わせてみましょう。

7.法的な問題のあるもの

違法なものや素人が下手に扱った場合法律に抵触するような品目についても、不用品回収業者で引き取りできないものに該当します。
具体的には盗品だったり、拳銃だったりする場合です。

もちろん普通に生活している人は、このようなものを自宅で保管しているケースはまずないでしょう。
しかし中古の住宅を購入して、前の持ち主の残置物に違法なものが含まれている可能性はあります。
部屋の片付けをしていて、このような法的に問題がある残置物を見つけた場合には何もせず、警察に相談するのが賢明です。

不用品回収業者利用時のその他の注意点

不用品回収サービスを利用するにあたって、回収できないものがある点に注意しましょう。
その他にもサービス利用時に注意しなければならない点がいくつかあるので、ここで紹介します。

1.個人情報が入った不用品の処分
2.スケジュールの問題
3.無許可の不用品回収業者を利用しない

それぞれ、具体的にどのような点に注意すべきかについて解説します。
不用品回収サービスを利用する際の参考にしてください。

1.個人情報が入った不用品の処分

個人情報の含まれた不用品は回収できないものに含めている業者もあるので、注意しましょう。
個人情報が含まれている不用品は、情報漏洩防止の観点から個人情報を消して業者に依頼しましょう。
不用品回収業者の中には、データ消去してから処理しているところもあるようです。
しかしデータ消去しているか確認できない場合もあるので、自分で消去するのがより安全でしょう。

もし紙の名前や住所が書かれているのであれば、剥がせるのであれば剥がしておきましょう。
剥がした紙は細かくちぎるか、シュレッダーにかけてから捨ててください。
もしくは文字消しスタンプを使ったり、油性ペンでつぶすなど個人情報が読めないようにするのもおすすめの方法です。

パソコンやスマホを処分する場合、中にいろいろな個人情報が入っているかもしれません。
この場合、初期化してデータを消去してみましょう。
もしくはデータ消去ソフトを使用して、データを取り出せないようにする対策もあるので試してください。

2.スケジュールの問題

不用品回収業に繁忙期がある点にも留意してください。
不用品回収の繁忙期は2〜4月にかけて、11〜12月にかけての時期と言われます。

前者は年度末で新生活のために引越す人が多くなるためです。
引越しの荷造りで不用品が大量に出るので、部屋の明け渡しまでに処分するため不用品回収業者を利用するわけです。

年末になると大掃除をする家庭も多いでしょう。
大掃除をした結果、大量の不用品が発生した場合サービスを活用するわけです。

不用品回収はフットワークの軽さが、サービスの魅力です。
中には発注当日に現場に駆けつけてくれ、不用品回収に対応している業者もあります。
ただし繁忙期にはスケジュールが埋まっているため、当日回収できない可能性があるので注意しましょう。

繁忙期にできるだけ早く不用品回収したければ、早めに準備するのがおすすめです。
早く予約しておけば、自分が希望する期日に不用品回収をお願いできる確率も高まります。

3.無許可の不用品回収業者を利用しない

不用品回収サービスは重宝する反面、トラブル事例も数多く報告されています。
その中でも多いのが、無許可の違法業者に依頼した結果トラブルになるパターンです。

不用品回収業を営むためには、一般廃棄物処理業の許可をお住まいの市区町村から受けなければなりません。
一般廃棄物処理業の許可を受けていないところは、違法業者です。

無許可業者にはいくつか特徴があります。
街中で「家庭のゴミ何でも回収いたします」と大音量で巡回しているトラックは代表的な特徴です。
また空き地で「無料回収」などののぼりなどを出している業者も怪しいと思ってください。

無許可の業者に依頼すると、相場よりもかなり高額な料金を請求される可能性があります。
また引き取った不用品を不法投棄するなど、不適切に処理される恐れもあります。
不法投棄の場合、依頼した自分たちも法的責任に問われる恐れもあるので、きちんと許可を得ているかどうか確認しておきましょう。

不用品回収のできないものに関するまとめ

不用品回収サービスは、ゴミの分別することなくまとめて一括で引き取りをお願いできるのが魅力です。
しかし不用品回収でも引き取りできないものがいろいろとあるので、注意してください。
ここで紹介した回収できないものの処分を希望するなら、不用品回収業者で回収対応しているか、そのほかの業者などにお願いすることも検討してください。

また不用品回収サービスは引き取りできないものがある以外にも、いくつか注意すべきポイントがあります。
個人情報の取り扱いや繁忙期の予約などです。
また無許可の違法業者が営業している可能性もあるので、引っかからないように注意してください。