不用品回収業者はいざという時に便利です。
いつでもすぐに駆けつけてくれ、種類関係なく基本何でも不用品回収してくれるからです。
しかし不用品回収業者の中には、いわゆる違法業者も含まれているのは否めません。
違法業者を利用すると、のちのちさまざまなトラブルに巻き込まれかねません。
そこで違法業者を見分ける方法について、こちらで詳しく見ていきます。
違法な不用品回収業者を利用する危険性
違法な不用品回収業者を利用すると、無用なトラブルに巻き込まれる可能性が出てきます。
実際に消費者センターなどに、違法業者を利用したお客さんの相談も持ち込まれているようです。
主なトラブルパターンとして、以下のようなケースが考えられます。
1.無料と聞いていたのに料金請求された
2.見積もりよりも高い金額を請求された
3.対象外の家財を了承なしで持ち出された
4.返金されるとだまされた
5.リサイクル料金が必要と言われた
6.依頼した不用品が不法投棄された
それぞれどのような問題点があったのかについて、見ていきます。
以下を見れば、違法業者に依頼する危険性がよくわかるはずです。
1.無料と聞いていたのに料金請求された
「無料で不用品回収します」という宣伝文句で、不用品を募っている業者は日本全国どこでも見られる現象です。
その話をうのみにして不用品回収をお願いしたところ、料金を請求されたというトラブルはしばしば見られます。
「回収そのものは無料だが運搬料はかかる」
「無料なのは一定量まで」
このような言い訳をされてしまって、泣く泣く料金を支払ってしまう人もいるようです。
後でクレームを入れようと思っても、この手の違法業者は連絡先を公開していません。
問い合わせができないので、結局泣き寝入りになってしまうわけです。
2.見積もりよりも高い金額を請求された
不用品回収サービスは、不用品の量や内容などまったく一緒になることはまずありえません。
ケースバイケースなので、まずは見積もりをお願いして見積書の内容を確認し納得できて初めて依頼する形です。
違法業者にお願いすると、見積書に記載されている金額よりも高額料金を請求されるかもしれません。
見積もりと異なる金額を請求されるのは、不用品をすべて積み込んでからになるでしょう。
キャンセルとなれば、また不用品を積み下ろさなければなりません。
そうなると「悪いな…」と思ってしまって、結局高額費用を支払うわけです。
「当初想定していたものよりも不用品の量が多かった」
このような言い訳をされると、押し問答になるのも面倒なので「もういい!」となって支払ってしまう人もいるようです。
3.対象外の家財を了承なしで持ち出された
不用品回収をお願いしたところ、こちらの指定していない家財を持ち出そうとするというトラブルもたまに見られるようです。
ネットで紹介されていた事例を見ると、「テレビとオルガンだけの依頼だったのにソファや冷蔵庫なども勝手に持ち出された」という話もありました。
こちらがお願いしていない家財を持ち出して、その分余計な費用を請求するわけです。
女性の一人暮らしや高齢者世帯のような社会的弱者を相手に、このような手口をとる違法業者がいるようです。
お客さんがクレームをつけても、うまく口車に乗せて反論できないようにしてしまいます。
中には高額な品目にターゲットを絞って勝手に持ち出してしまう違法業者もいるようなので、注意しましょう。
4.返金されるとだまされた
不用品回収業者の中には、「いったん立て替えれば後で返金できるから」などとだまして金額を徴収するところもあるようです。
ネットで紹介されていた事例の中には、「80歳以上の高齢者は領収書を役所に持っていくとそのうちの7割は還付される」という話があったようです。
このようなルールはもちろんないので、領収書を役所に持っていっても還付は受けられません。
他にも違法業者の手口の中で、「自治体のこういう制度がある」と言ってくることがあるようです。
業者に言う内容を鵜呑みにするのではなく、一旦引き取って自治体に問い合わせて確認するのが賢明です。
5.リサイクル料金が必要と言われた
見積書を見たところ、従来の不用品回収だけでなく、リサイクル料金が上乗せされるケースも見られます。
家電リサイクル法に乗っ取り、リサイクル料金が必要な品目も確かにあります。
リサイクル料金がかかるのは洗濯機と冷蔵庫、エアコン、テレビの4品目のみです。
上記4品目以外の家電製品の不用品回収をお願いする場合、リサイクル料金は発生しません。
ネットで紹介されたケースを見ると、ビデオデッキの回収時にリサイクル料金を請求される事例がありました。
ビデオデッキは先に紹介した4品目に該当しないので、もちろんリサイクル料金を支払う義務はありません。
6.依頼した不用品が不法投棄された
違法業者の問題点として、回収をお願いした不用品が不法投棄されるケースも全国で報告されています。
警察からの問い合わせで、初めて自分の依頼した不用品が不法投棄されていることに気づくパターンもあるほどです。
不法投棄された場合、不用品回収業者はもちろんのこと、依頼した方も責任を問われる可能性もあります。
そもそも業者に不用品回収を依頼して、その業者が不法投棄したことについて立証できなければ、自分が直接不法投棄したと疑われかねません。
不法投棄は5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金です。
決して罪は軽くないので、違法業者へうかつに依頼しないことです。
違法な不用品回収業者を見分ける方法について解説
違法な不用品回収業者を利用した場合、さまざまなトラブルが後で発生する危険性があります。
では違法業者を見分けるにはどのような点に気をつければ良いのでしょうか?
違法業者を見分ける方法は色々とあって、以下のようなアプローチが考えられます。
1.一般廃棄物の許可を受けているか
2.事業者の情報公開をしているか
3.見積書の内容を確認する
4.どのように不用品を処分するか確認する
違法業者であれば、このように根掘り葉掘り確認されると嫌がるはずです。
以上4つのポイントで、具体的にどのように見分けるかについて紹介しましょう。
依頼する際の参考にしてください。
1.一般廃棄物の許可を受けているか
一般廃棄物の許可を受けることが、一般家庭から不用品回収するための必須の条件です。
極端な話、許可を受けていない時点で違法業者であると見分けることが可能です。
一般廃棄物許可を受けていない段階で、よこしまな気持ちを持った業者の危険性大と思っておきましょう。
一般廃棄物は市区町村ごとに許可を受ける形になります。
すると他の地域の許可を得ていても、皆さんのお住まいの自治体から許可を受けていない場合もあるかもしれません。
一般廃棄物の許可を受けるのは、結構難易度が高いと言われています。
不用品回収の世界における国家資格のようなものと評されることもあるほどです。
逆に言えば、この資格を持っている不用品回収業者は信頼できます。
一般廃棄物の認可を受けた場合、許可番号が交付されます。
本当に許可を受けている業者であれば、名刺やホームページのどこかに許可番号が記載されているはずです。
確認できなければ、「許可番号を確認させていただけますか?」と担当者に要求すると良いでしょう。
自治体によっては、一般廃棄物の許可を受けている業者の一覧をWebサイトで掲載しているところもあります。
こちらで依頼先を決めれば、まずトラブルに巻き込まれることはないでしょう。
もし問題を起こせば、一般廃棄物の免許をはく奪されかねません。
そうなると再取得は難しくなるので、悪質な営業をされることはまず考えにくいと思ってください。
2.事業者の情報公開をしているか
違法業者を見分ける方法として、事業者に関する情報を公開しているかどうかも挙げられます。
違法業者で悪質なことをしていれば、自分たちの情報は極力公開したくありません。
そこから足がついてしまうからです。
自前のWebサイトを開設していない業者は、まず怪しいと思った方が良いでしょう。
今では業種や事業所の大小関係なく、自前のホームページを持っているからです。
WordPressなどを利用すれば、プログラミングに関する専門知識がなくても簡単にWebサイトを開設できるからです。
また、トラックに事業者名や連絡先などが一切記載のない業者も違法の可能性が高いので、見分ける方法として利用してみてください。
通常、営業車は宣伝のために、会社名やサービス名などを記載しているはずです。
違法業者を見分ける方法として、見積もりをお願いする際に名刺をもらうのもおすすめです。
名刺には会社に関するさまざまな情報が掲載されているので、先方もおかしなことができなくなります。
名刺を受け取っただけで安心せず、事業所の所在地や電話番号を確認してください。
電話番号が携帯だけの場合には要注意です。
携帯だけだと比較的簡単に番号は手に入りますし、簡単に移動できます。
固定電話の番号が書かれているかどうか確認しましょう。
違法業者の場合、名刺を持っていない可能性があります。
「今ちょっと切らしてしまって手元にない」などと言ってくるかもしれません。
その場合には連絡先を尋ねて控えておくことで対処できます。
こちらが相手の連絡先を持っておけば、相手にとって下手なことができなくなりプレッシャーをかけられるわけです。
3.見積書の内容を確認する
違法業者を見分ける方法として、見積書の内容を確認することも忘れないでください。
そもそも不用品回収業者に作業依頼する際には、見積もり依頼はマストと考えましょう。
普通の商品販売のように、一律価格にて対応できるサービスではないからです。
見積書をチェックする際に、価格だけに目が行きがちです。
しかし見積書の内容にまで目を通すことで、違法業者を見分けることができます。
きちんとした業者であれば、品目ごとにいくら費用がかかるのか単価を明記しているはずです。
不用品回収の費用と運搬料も分けて記載していて、それらを積み重ねて価格を出しているので納得感があります。
違法業者の場合、仕事欲しさにとにかく安い金額を提示しがちです。
ところが、なぜそのような激安価格になるのか、見積書の内訳にその根拠が一切かかれていない場合には要注意です。
見積書の内容が簡素な場合には、「なぜこの金額になるのか?」きちんと理由を尋ねておきましょう。
納得できる説明がなかったり、こちらの質問をはぐらかしたりするのであれば、違法業者と見分けるのも差し支えありません。
また見積書の内容を記録しておくことも大事です。
後で異なる金額を請求された場合に、「見積書はこうなっていてこの金額で依頼したはずですが?」と主張できます。
まずは口頭による見積もりは避けましょう。
記録がないので、言った言わないの水掛け論に終始してしまうからです。
紙の見積書であれば、捨てないで保管しておきましょう。
メールのやり取りでデジタルデータとして残しているのであれば、スマホやパソコンの中に残しておきましょう。
おすすめなのは、クラウドにデータを保存する方法です。
現在使っているスマホやパソコンが故障して使えなくなっても、クラウドにデータが残っているので新しく購入したデバイスでアクセスできます。
たとえ当事者間の話し合いが不調に終わっても、見積書は残してください。
消費者センターや弁護士に相談した際に、見積書が資料になって情報共有できるからです。
4.どのように不用品を処分するか確認する
違法業者の問題点として、不法投棄があることはすでに紹介しました。
そこで違法業者を見分ける方法として、「回収したものはどのように処分するのですか?」と確認しておくのも有効です。
きちんとした業者であれば、「こういう方法で処分いたします」ときちんと説明してくれるでしょう。
一方、違法業者であれば、答えを濁したり、はぐらかしたりするでしょう。
問題のある方法で処分するので、正直に話せないからです。
不法投棄の部分で紹介したように、不法投棄すると業者だけでなく、依頼した側も罪に問われかねません。
法律にのっとって処分してくれるのか、納得できる説明をしてくれた業者に依頼するのが安全です。
違法業者の中には、勝手に第三者に転売する業者もいるようです。
品目によっては個人情報が流出する可能性もあるので、処分方法に関する丁寧な説明を求めるのは違法業者を見分ける方法として覚えておきましょう。
不用品回収の違法業者を見分ける方法に関するまとめ
不用品回収は分別せずに大量のゴミをまとめて処分依頼できるので重宝します。
ゴミ屋敷や遺品整理の片付け、引越し前などに利用する人も少なくありません。
しかし、一部違法業者も営業していて、トラブルが後を絶ちません。
トラブルに巻き込まれないためにも、違法業者を見分ける方法について頭に入れておくことが大事です。
違法業者の手口と見分ける方法についてマスターしておけば、トラブルに巻き込まれる危険性は低減できます。
不用品回収業者を利用する際の参考にしてください。