ニュースやワイドショーなどで、ゴミ屋敷の特集がしばしば行われます。
ゴミ屋敷になって、自分ではどうにもできなくなっているなら片付け業者に依頼するといいでしょう。

ゴミ屋敷を放置すると、いろいろな問題を引き起こしかねません。
またゴミ屋敷を片付けてもしばらくしたら元通りになってしまっては元も子もないので、予防策についてもあわせて見ていきます。

ゴミ屋敷をそのまま放置する危険性について紹介

自宅もしくは身内がゴミ屋敷になっているのであれば、片付け業者にお願いして不用品を処分してもらうことです。
もしゴミ屋敷を放置していると、さまざまなリスクが出てくるからです。
主要なリスク要因として、以下のようなものが考えられます。

1.悪臭がひどくなる
2.害虫や害獣が繁殖する
3.健康被害
4.火災や倒壊
5.孤独死リスク

どのようなリスクなのか、どう問題になるのかについて以下で見ていきましょう。

1.悪臭がひどくなる

ゴミ屋敷で起こりやすい問題として、悪臭が挙げられます。
ゴミの中には食べかすや飲みかけのペットボトルなどがそのままになっている場合も少なくありません。
長期間放置されていると、これらが腐って悪臭を放ちます。

ゴミ屋敷の場合、別項で詳しく見ていきますが害虫や害獣が繁殖しやすくなります。
これらの糞や死がいがそのままになっている可能性もあり、これが悪臭を放つかもしれません。

ゴミ屋敷になるとトイレや浴室なども掃除されずにそのままになっているでしょう。
排泄物や浴室のカビもひどく、これらが悪臭を発生させる可能性もあります。

まだ家の中で悪臭がこもっている状態であれば、いいかもしれません。
しかし物があふれかえって、外にまでゴミがあると近隣住民もこの悪臭に悩まされる形になってしまいます。

ゴミ屋敷になっているのであれば、片付け業者に一刻も早く部屋の掃除をお願いすべきです。
しかし片付けられても、長期間ゴミ屋敷だと臭いが壁などにこびりついてしまう恐れもあります。
完璧に悪臭のない部屋に回復するのが、どんどん難しくなるわけです。

2.害虫や害獣が繁殖する

ゴミ屋敷をそのまま放置していると、部屋の中で害虫や害獣が大量に発生する可能性も懸念されます。
ゴミ屋敷に食べかけや飲みかけのものが散乱していて、害虫や害獣からすれば食べ物に困らない快適な環境です。
害虫や害獣は部屋の中で糞尿を垂れ流すので、悪臭もますますひどくなります。

害獣の中には、病原菌を持っている可能性もあります。
病原菌の中には空気感染するものもあり、近隣住民が感染症に罹患するかもしれません。

害獣や害虫はゴミ屋敷の部屋にとどまらず、近所の家にも出没するかもしれません。
害獣や害虫を部屋で見つければ、近隣住民も不快な思いをするでしょう。
その結果、ご近所トラブルに発展する恐れもあります。

3.健康被害

ゴミ屋敷に住み続けていると、健康被害のリスクも高まります。
先ほど紹介した感染症のほかにも、害虫やほこりが舞うことでアレルギー症状を引き起こすかもしれません。
さらにゴミ屋敷の中に長年とどまっていると、運動不足で筋力低下の恐れも考えられます。

またうつ病などの精神疾患を発症する可能性も否定できません。
いわゆるセルフネグレクトの状態に陥るかもしれません。

ゴミ屋敷の住民だけでなく、近隣住民も健康被害を受ける可能性があります。
深刻な症状を発症する前に、片付け業者に作業を依頼すべきです。

4.火災や倒壊

ゴミ屋敷でゴミの量が増えると、その重みに耐えきれなくなって住宅が倒壊する恐れも十分考えられます。
さらにゴミの中に可燃性のゴミが含まれていると、一度火が付くと一気に燃え広がってしまう恐れもあります。
ゴミの種類によっては、ガスを放っているものもあるかもしれません。
すると家の中でタバコを吸おうとして、ガスに引火して爆発に近い現象も起こりえます。

またトラッキング火災のリスクも高いので留意しなければなりません。
掃除をしていないと、ほこりがコンセント部分に付着しやすくなります。
電気とほこりの摩擦によって発火するのが、トラッキング火災の仕組みです。

火災が発生すれば、住民の命にもかかわります。
また延焼して、近隣の住宅も燃えてしまう危険性もあるので早めに対処しなければなりません。

5.孤独死リスク

ゴミ屋敷問題が深刻化している背景の一つに、孤独死問題があります。
ゴミ屋敷の住民を見てみると、ひとり暮らしの方は少なくありません。
するとだれにも知られることなく、ゴミ屋敷の中で亡くなってしまうリスクも出てくるわけです。

ゴミ屋敷の住民は困っていても、他者に助けを求めないケースも決して珍しくありません。
社会的に孤立してしまうので、亡くなっても周囲になかなか気づいてもらえないわけです。

通常孤独死してしばらくすると遺体が腐敗してくるので、腐乱臭などで周囲に気づいてもらえるでしょう。
しかしゴミ屋敷が長期化していて、もともと悪臭を放つ部屋だと腐敗しても気づいてもらえないかもしれません。

ゴミ屋敷の清掃をお願いする片付け業者の選び方

ゴミ屋敷化している住居は、速やかに清掃すべきです。
しかしゴミ屋敷のように大量にゴミを抱えている部屋の片付けは、自力で行うのはやはり難しいでしょう。
ゴミ屋敷の片付け業者は、日本全国に数多くあります。

ゴミ屋敷の片付け業者選びのポイントとして、以下のような項目が挙げられます。

1.許可の有無
2.実績が豊富か
3.現地調査を行っているか
4.特殊清掃への対応の有無
5.分割払いに対応しているか

以上具体的にどのようなところを比較すればいいか紹介するので、参考にしてください。

1.許可の有無

ゴミ屋敷の片付け業者を営むためには、一般廃棄物収取運搬業の許可を受けていなければなりません。
ゴミ屋敷の作業で、ゴミの回収作業は欠かせません。
一般家庭のゴミを回収するためには、一般廃棄物収集運搬業の許可は必須です。

一般廃棄物収集運搬業の許可は、各市区町村が出しています。
許可を受けているところは自治体のお墨付きを受けている業者といえ、安心して依頼できます。

一方無許可でゴミ屋敷の片付けを行っている業者は、違法業者です。
そのようなところに依頼すれば、不当に高い料金を請求されたり、不法投棄されたり後々トラブルになる可能性大です。
各自治体のホームページで、一般廃棄物収集運搬業の許可を受けている片付け業者の一覧が掲載されています。
こちらをチェックしてみるといいでしょう。

2.実績が豊富か

ゴミ屋敷の片付け実績の豊富な業者を選ぶことも重要なポイントです。
実績の多い片付け業者であれば、作業に慣れているのでスピーディに行ってくれるからです。

片付け業者の実績は、ホームページを見ればわかるでしょう。
ホームページに複数の実績が掲載されていれば、ノウハウを持っていると考えられます。

実績を見るとき、最近の実績について数多く掲載している片付け業者を選ぶのがおすすめです。
直近ゴミ屋敷の片付け実績を有している業者の方が、安心して依頼できるでしょう。

3.現地調査を行っているか

片付け業者にゴミ屋敷の清掃をお願いする場合、見積もりを取ることになるでしょう。
費用はゴミ屋敷の内容や量がお客さんによってまちまちなので、オーダーメイドサービスになるからです。

きちんとした片付け業者であれば、現地訪問してスタッフが実物を確認して見積額を提示します。
現地を訪問してみないと、いろいろなことがわからないからです。
ゴミの量はもちろんのこと、エレベーターを使って運び出せるか、部屋からどのように搬出するかなど現地を見てみないとわかりません。
また敷地内に駐車場があるのか、もしなければどこに駐車すればいいかも現地でチェックしなければならないでしょう。
正確な費用を出すためには、現地見積もりがどうしても必要です。

また見積書をチェックする際には額だけでなく、内訳も確認しましょう。
人件費や交通費、処分費など細かく記載している見積書の方が信頼できます。
何も書かれておらず、金額だけが掲載されている見積書は、もしかすると実際に依頼すると追加料金を請求されるかもしれません。
見積額だけでなく、見積書の情報が詳細にわたって記載されているかもチェックポイントです。

4.特殊清掃への対応の有無

ゴミ屋敷の場合、片付けだけで済まない可能性は十分あります。
しみや臭いのこびりついている可能性がありますし、害虫や害獣が潜んでいる可能性もあるからです。

そこで特殊清掃にも対応している片付け業者か確認しておきましょう。
片付け業者の中には、一部不用品の回収だけでハウスクリーニングは行っていないところもあります。
ゴミ屋敷の場合、ハウスクリーニングも片付け業者のサービスに含まれているか前もって確認しておきましょう。

5.分割払いに対応しているか

ゴミ屋敷の片付け費用ですが、場合によっては高額になる可能性も十分あります。
間取りで見ると1DKでも4万円、2LDKになると11万円以上かかるといわれています。

場合によっては一括で費用を支払えないケースも出てくるでしょう。
一括では無理でも、分割払いに対応している片付け業者も少なくありません。

分割払いに対応していれば、ゴミ屋敷の片付け依頼も今すぐ行えます。
冒頭に紹介したように、ゴミ屋敷は放置すればするほどリスクも高まります。
分割払いが可能で、今すぐ相談できるような片付け業者を選びましょう。

ゴミ屋敷にしないために心がけるべきこととは?

片付け業者を入れて、部屋をきれいにしてもしばらくしたら元に戻ってしまっては元も子もありません。
片付け業者にお願いして、その後部屋をできるだけきれいな状態でキープするために以下の対策を講じましょう。

1.先延ばしにしないこと
2.無駄遣いをしない
3.しまうべきところにしまうこと

なぜ以上の心得が大事なのか、以下で紹介するので参考にしてください。

1.先延ばしにしないこと

片付けに関して先延ばしにしないように心がけてください。
「次のときでいいや」と思うと、どんどんゴミがたまっていってしまってゴミ屋敷になるわけです。
ゴミの量に関係なく、決められた曜日にゴミを毎回出すように心がけましょう。

食事して、洗い物が発生したらすぐに洗うように心がけましょう。
これも「明日でいいか?」と思ってしまうと、どんどん洗い物が増えて食器洗いが面倒になってしまいます。
また食べ物の残りかすを長時間放置すると害虫が寄ってきやすくなり、衛生面でも問題があります。

疲れているときに何か作業するのはおっくうでしょう。
しかしあと少し頑張ればいずれもできることなので、先送りしないように心がけてください。

2.無駄遣いをしない

ゴミ屋敷になる原因として、物を溜め込んでしまうことが挙げられます。
そこで無駄遣いしないように心がけることも、ゴミ屋敷対策につながります。

ものが多いと、必要なものがあってもパッと見つからないこともあるかもしれません。
それでまた同じものを購入すると、また部屋の中のものが増えてしまいます。
この悪循環を断ち切るためにも、買いすぎないように注意しましょう。

3.しまうべきところにしまうこと

ゴミ屋敷の住人を見てみると、使わないものを床に無造作に置く傾向が見られます。
すると床があっという間に散らかって、ゴミ屋敷に一歩近づきます。

そこで使わないものは決められた場所にしまいましょう。
洗い物が終わったら、食器は棚に戻す、読み終わった本は本棚に戻すなどです。
また洗濯が終わったり、風呂に入るために服を脱いだりしたときに床に投げ捨てるのもNGです。
洗濯ものはたたんでタンスの中にしまう、洗濯物は洗濯機に入れるなり、洗濯かごに入れるなりしましょう。

ゴミ屋敷の片付け業者のまとめ

ゴミ屋敷をそのままにしていると火災や住宅の倒壊リスクが高まります。
さらに害虫や害獣、悪臭などで近所迷惑にもなりかねません。

ゴミ屋敷化してしまうと、自力で片付けるのはまず不可能でしょう。
ゴミ屋敷の清掃は、専門の片付け業者にお願いするのがおすすめです。
実績豊富で一般廃棄物収集運搬業の許可を受けているなど、優良な片付け業者か念入りにチェックしましょう。

片付け業者に依頼して一時的にきれいになっても、同じ習慣を繰り返していると元のゴミ屋敷に逆戻りです。
ゴミ屋敷にならないためにも、自分の生活習慣を一度見直してみるといいでしょう。