さいたま市在住の方は、さいたま市のゴミ回収のルールにのっとりゴミを出さないといけません。さいたま市ではいくつかの種類にゴミを分類しているので、分別して決められた曜日に出さないと回収してもらえません。そのほかにもさいたま市のゴミ収集ルールがありますので、ゴミ出しをするにあたって注意すべきポイントについて紹介します。

さいたま市ではゴミ削減を目指している

さいたま市における令和3年度の1人1日当たりの家庭ゴミの排出量は平均509gでした。これは前年度と比較して18g程度減少しています。しかしさいたま市では令和9年度までに456gにまで減少することを目標に掲げています。

ゴミ回収量減少を目指す理由

なぜさいたま市ではゴミ回収量の削減を目指しているのか、大きく2つの理由があります。まずはゴミの処分をする環境センターの数や負担軽減ができるからです。環境センターの稼働が減らせれば、運営コストの削減につながります。もう一つは、最終処分場を長く使用するためです。ゴミ排出量が少なくなれば、最終処分場がすぐに埋まる心配がありません。長く使用できるので、別に最終処分場を確保する必要がなくなります。

食品ロス削減プロジェクトを進めるさいたま市

ゴミ回収量削減のために、さいたま市で取り組んでいるのが「食品削減プロジェクト」です。令和3年度の推計によると、さいたま市では年間約8,700トンの食品ゴミが廃棄されているといわれています。食品ロスを圧縮することで、全体的なゴミ回収量を抑えていこうというわけです。

食品ロスを防ぐためには、まず購入方法の見直しが大事です。まとめ買いをしない、魚や肉類など料理のメインになるものから購入する、棚の手前から商品を取るように心がけましょう。また購入した食品を自宅でどう管理するかもポイントです。冷蔵庫の中を食材別に整理して入れることです。また手前と奥を使い分けることで、賞味期限切れを防げます。また、さいたま市では、野菜は野菜室に入れるなど野菜室スペースの有効活用を推奨しています。

また余った食材をそのまま生ゴミとして捨てるのではなく、スープにすることを提案しています。1週間で出た食材の余りを入れてスープにして食べきれば、生ゴミを減らすことにつながります。

さいたま市では食品ロスを防ぐために、フードドライブを推進しています。食べきれなかった食材をさいたま市に持ち込みます。すると持ち寄った食材はフードバンクに提供され、福祉施設などで利用されます。フードドライブに参加すれば、せっかく食べられる食材を無駄にせずに済みます。

生ゴミ対策を進める

さいたま市ではゴミ回収量削減のため、ホームページで生ゴミの削減を推奨しています。生ゴミは工夫次第で、その量を減らせるからです。というのも生ゴミはその80%が水分によって構成されます。つまり生ゴミに含まれている水分を減らせば、ゴミ削減にもつながるわけです。

まず生ゴミの水分を減らすためには、食材を濡らさないことです。皮むきする前に洗ってしまうと皮の部分が水分を吸ってしまいます。また三角コーナーを設置するのであれば、シンクから浮かせるのがおすすめです。三角コーナーは水がかかりやすいので、シンクに直接おいてしまうと生ゴミが水分をどんどん吸って、ゴミの量が増えてしまいます。生ゴミを濡らさないように常日頃から意識してください。

それでも生ゴミは多少水分を吸ってしまいます。そこでゴミとして出す前にきちんと乾燥させることも大事です。電気式生ゴミ処理機を使用すれば、ヒーターで生ゴミを乾燥させられます。さいたま市では生ゴミ処理機購入にあたって、補助金支給する政策をとっています。こちらを活用して、生ゴミ処理機を購入するのも一考です。処理機がなくても、ザルや新聞紙の上に生ゴミを置いてしばらく放置すれば乾燥させられます。そのうえで最後にゴミ袋へ入れる際に、生ゴミをぎゅっと絞って水分を切っておきましょう。ここまで対処すれば、かなりの水分がカットできます。

分別は徹底しよう

さいたま市では品目別にいくつかの種類に分けて、ゴミ収集を行っています。ルール通りにゴミを出さないとゴミ収集車や破砕施設で火災が起こることもあり得ます。もし火災などのトラブルが発生すると施設の稼働が止まってしまって、適切なゴミ処分が進められなくなります。

電池の処分について

家庭で家電をいろいろと使っているでしょうが、中には電池で動かす品目もあるでしょう。この電池ですが、ゴミ集積所では回収していません。さいたま市ではゴミ回収ボックスを市内のいろいろなところに設置しています。こちらに入れて処分するように徹底してください。このとき、絶縁するために電池にテープなどを貼り付けて処分しましょう。区役所や図書館、公民館など公共施設のほかに、一部民間でも回収ボックスを設置しているところもあります。最寄りの電池回収ボックスがどこにあるのか、把握しておきましょう。

スマホや電子タバコ、電動シェーバー、電動歯ブラシなど電池で動いているけれども電池を取り出せないものもあるはずです。この場合には小型家電回収ボックスもさいたま市では設置しています。こちらに本体ごと入れて処分してください。電池回収ボックスは白、小型家電回収ボックスは黄色いボックスになっているので色で確認してください。

スマホやモバイルバッテリーはじめ、リチウムイオン電池を使われている家電も少なくありません。リチウムイオン電池は充電すれば繰り返し利用できますし、軽量コンパクトなので使い勝手がいいのが特徴です。しかし、リチウムイオン電池をゴミ収集所に出してしまうと、火災の原因となるので適切に処分してください。さいたま市でも実際にゴミ収集車やゴミ処理施設でゴミの中にリチウムイオン電池が混入したことが原因の火災事例もあります。

リチウムイオン電池の材料が劣化すると、膨張してしまうことがあります。パンパンになって変形することもあるほどです。リチウムイオン電池が膨張している状態であれば、回収ボックスには捨てないことです。さいたま市のゴミ処理施設に直接持ち込む、もしくはリネットJapanの宅配回収サービスを利用することで処分してください。

スプレー缶

スプレー缶も中に残っているガスの関係で、ゴミ収集車やゴミ処理施設で処理作業を行っているときに火災の原因となりえます。スプレー缶を処分する際には使い切ることが推奨されています。しかし中にはどうしても中身が残ってしまうものも出てくるでしょう。スプレー缶は、有害危険ゴミの日に出します。もし中身を使いきれなかったら、透明の袋に入れて「中身あり」と書かれた貼り紙を貼り付けておきましょう。そしてゴミ収集所の端、直射日光の当たらないところに出しましょう。スプレー缶を処分するときに穴を開ける方もいるようですが、これは危険です。穴は開けずに上で紹介した方法で処分してください。

ゴミ分別アプリを活用しよう

さいたま市では、ゴミ分別アプリを無料で配布しています。品目によっては、どの種類として出せばいいか判断に困るものもあるでしょう。アプリには検索機能がついているので、品目名を入力して検索にかければどの種類のゴミでいつ出せばいいか、すぐにわかります。収集日のカレンダーもついていますし、アラート機能を設定すればうっかりゴミを出し忘れるようなこともありません。日本語のほかにも英語や中国語、韓国語、ベトナム語、ポルトガル語に対応しているので外国人の方でも利用できます。iPhoneでもAndroidでも対応しているアプリなので、さいたま市で生活することになったらこちらのアプリをダウンロードしてみるといいでしょう。

時間厳守も忘れずに

家庭ゴミの収集曜日ですが、区分によって曜日は決まっています。当日朝8時30分までに出す決まりになっているので、忘れずにゴミを出しましょう。収集日カレンダーの中でさいたま市大宮区並びに浦和区の一部の地区に●の付いているところがあるでしょう。これは早朝収集地区を指します。●の付いている地区在住の方は、もえるゴミに関して5時30分までにゴミを出しましょう。もし当日早朝ゴミを出しに行くのが厳しければ、前夜にゴミを出しても構いません。もえるゴミ以外は8時30分に出せば問題ありません。

新型コロナウイルス対策のゴミの捨て方について解説

2020年から新型コロナウイルスが世界的に流行しました。現在ではかなり落ち着いた状況になっていますが、ウイルスが消えたわけではありません。ゴミ収集作業員の安全を守るために、新型コロナ対策のゴミの出し方をさいたま市では案内しています。ゴミの捨て方について解説しますので、自分が感染した場合のことを考えて頭に入れておきましょう。

マスクやティッシュの処分方法

新型コロナに感染した、もしくは感染疑いのある人が家族にいる場合、マスクやティッシュに付着している鼻水の中にウイルスの生息している可能性があります。もし不十分な状態でこれらをゴミに出すと、作業中に作業員が感染してしまう恐れがあります。マスクやティッシュの入っているゴミ袋は、しっかり縛って中身が出ないように処理しましょう。もしかすると縛る際にうっかりマスクやティッシュが袋の外側に触れてしまうこともあるかもしれません。その時には、さらにもう一つ別の袋の中に入れて、二重にした状態で縛りましょう。ゴミ処理をしているときに、もしかすると手指にウイルスが付着しているかもしれません。袋を縛ったら、石鹸でよく手指を洗いましょう。マスクやティッシュに限ったことではありませんが、道路にポイ捨ては厳禁です。

感染防止のために分別を徹底する

作業員が感染しないようにゴミの分別の徹底を進めてください。マスクやティッシュのほかにも使用済みの割りばし、つまようじ、食べ終わった弁当容器、飲み残しのペットボトル、おむつ、生理用品などには唾液や鼻水、痰の付着している可能性が極めて高いといえます。いずれも手に触れた人は、感染リスクが高くなります。先ほど紹介したものは基本的にもえるゴミとしてゴミ回収されます。しかしさいたま市の過去の事例では、もえるゴミではなくビンやカンなどを扱う資源物1類として出されているケースがあるようです。

資源物1類として先に紹介した品目をゴミ出ししてしまうと、作業員の感染リスクが高まります。というのも資源物1類の場合、資源化する過程の中で選別作業を行うからです。この選別作業は人間の手で行っているので、ウイルスに触れてしまう恐れがあるわけです。もし作業員がコロナ感染すると、該当する人は仕事が一定期間できなくなります。人員不足になって、資源物の処理が止まってしまいます。その結果、ゴミ収集にもマイナスの影響をもたらす危険性が出てきます。ゴミ回収事業の停滞を防ぐためにも、分別の徹底をさいたま市では求めています。

資源物1類のゴミ処分について

先ほど紹介したように、資源物1類の処理過程の中で作業員の手による選別作業が含まれます。もしウイルス感染しているものをゴミとして出してしまうと、作業員が感染してしまう事態も考えられます。しかしビンや缶、ペットボトルの中には感染者や感染疑いのある人が直接口をつけたものもあって、ウイルスの付着している恐れのある品目も出てくるかもしれません。このようなウイルス付着疑いのある資源物1類の処分方法として、さいたま市は以下のことを推奨しています。

ゴミとして出そうと思っている翌週の資源物1類にゴミとして出すことです。ウイルスはそのまま放置していると、3日も経過すれば感染力は失われると考えられているからです。捨てようと思っている翌週に出せば、たとえウイルスがゴミに付着していても感染するリスクはまずないと考えられます。またペットボトルや食品包装プラスチックはもえるゴミに入れて、処分することが可能です。

さいたま市のふれあい収集について

さいたま市で家庭ゴミを出す場合、指定されたゴミ収集所に持ち込んで処分するのが原則です。しかし高齢化社会の進んでいる現在、収集所まで持ち込むのが難しい市民も増えてきています。そこでさいたま市では市民サービスの一環としてふれあい収集を新たに導入しました。

ふれあい収集とは?

ふれあい収集はゴミを自分で出すことが困難な市民を対象に、市の職員が自宅に直接ゴミを受け取るサービスです。対象者は高齢者もしくは障がい者の方です。高齢者は寝たきりもしくは認知症などで要介護もしくは要支援者認定されている65歳以上の一人暮らしの方です。同じ条件で同居家族がいる場合でも、その同居者も高齢者や障がい者でゴミを収集所までもっていくことができない場合でも対象です。障がい者は一人暮らしの方、同居家族がいても同居者が高齢者もしくは障がい者などのため、ゴミ収集所まで持ち出せない場合などが該当します。

ふれあい収集を利用するには?

ふれあい収集を利用するためには、事前申し込みが必要です。「ふれあい収集申請書」をさいたま市のホームページからダウンロードして、必要事項を記入の上、さいたま市に提出しましょう。窓口への持参のほかにも郵送による受付にも対応しています。また電子申請も可能です。「さいたま市 電子申請・届出サービス」というサイトがありますのでこちらで「ふれあい収集」を検索して、担当の清掃事務所に必要事項を入力の上で申請します。

申請が受理されると、担当の職員が自宅を訪問します。ゴミ出しが困難な理由などについてヒアリングした上で、最適な収集方法について調整します。

ふれあい収集で回収できるゴミは、収集所で収集しているゴミです。ですから家電リサイクル法指定品目やパソコン関係、粗大ゴミはふれあい収集の対象外になるので注意してください。

さいたま市のゴミ回収についてのまとめ

さいたま市では現在、ゴミ削減に取り組んでいます。ゴミを削減することで、ゴミの量を減らせてゴミ出しの負担も軽減できます。またゴミ収集施設の負担を軽減するためにも、ゴミの分別は徹底しましょう。「この品目はいつ出せばいいだろう?」とさいたま市に引っ越した直後は戸惑ってしまうこともあるかもしれません。そんな時のためにさいたま市では、ゴミ分別アプリを無料で配布しています。品目を入力すれば簡単に検索できますし、アラート機能も付いているのでゴミ出しを忘れるような事態も回避できます。さいたま市のゴミ出しルールを理解し遵守して、快適な生活を目指してみませんか?